作業状況
この建物は養蚕農家の建物で小屋の材料がほとんど無いので施工面、コスト面、を考えて全解体をしました。
建物位置は今までより少し西側に寄せました。
解体作業中の写真です、次に基礎工事、木工事の順序で作業して行きます。
木工事では既存の建物が移築してあったので梁間の寸法など狂いが多く、又小屋部分の材料が無い(さす丸太と竹のみ)ので、 新材の高さの測りだしに苦労しました。 新材は小屋部分に米栂、内外部化粧、柱は杉材、土台は栗材を使用しました、屋根下地は合板12mmです、内部居間の床板には欧州赤松35mm特注加工品などの無垢材を多く使用してあります、洗面台と食器戸棚のカウンターなどには地松の板などを使い木目を生かした仕上げをしてあります。 | ||||||||||||||||||||||
建て方施工中です、曲がり物は檜材です。 | |||||||||||||||||||||||||
←写真 |
外部完成 |
リビングと座敷 |
木材資源には限りがあります、決して無尽蔵ではありません。 一軒の家を建てるには沢山の木を切ります。一度切ると60年~500年の時間がかかります、民家再生は木材のリサイクルと心のリサイクルだと思います、100年以上経った民家には先人たちの知恵や技術が残されています、幼い頃からの思い出を育んできた民家は日本の大切な歴史であり文化でもあります、文化財として剥製の姿で残すのでなく私たちの生活のなかで残すことが大切なことだと思います。今では古く暗い使いずらいという理由で簡単に取り壊されてきた家や蔵、同時に日々の暮らしの中でもっと大事なものまで捨て去られてきたような気がします、民家は風雪から人々の生命を守り永い歴史を生き抜いてきた日本の家、私たちはそんな民家に命をふきこみ、使い捨てでなく力強く健康で元気は家つくりを目指しています。 |