古民家再生,山梨県

トップページ > 施工事例集 >

 

山梨県甲府市 W様邸 【詳細
山梨県山梨市牧丘町 詳細
山梨県甲府市 J様邸 【詳細
山梨県山梨市牧丘町 H様邸 詳細
山梨県南アルプス市 【詳細
山梨県甲府市 T様店舗 詳細
神奈川県 K様邸 【詳細】
山梨県山梨市 O様邸【詳細】
山梨県山梨市T様邸 【詳細】
山梨県甲州市塩山M様邸 【詳細
山梨県山梨市N様邸 【詳細

民家再生の記録

この建物は、120~130年ほど前に現在の地へ移築されたようです。材料的には250~300年位前のものだと 思われます。標準的な甲州切妻で再生前には草屋根(麦わら)にトタンが掛けてありました。
数十年か前に西側に座敷があったようですが切り離してしまってあります、内部の土間には馬小屋もあり、 屋根裏には養蚕の道具や座敷の床板、欄間の材料もあり今回の再生で使用しました。

施工手順

解体→基礎→建てかた→屋根→造作→塗装→左官→完成

仕上げについて

屋根    :ガルバリュウム横葺き
外部木部 :ミネステイン外部用現場着色
外壁    :藁入りズバット着色仕上げ、漆喰い
内部木部 :ミネステイン内部用現場着色、化成ソーダ拭き取り
内部壁  :漆喰い、じゅらく
土間    :珪藻土

作業状況

この建物は養蚕農家の建物で小屋の材料がほとんど無いので施工面、コスト面、を考えて全解体をしました。
建物位置は今までより少し西側に寄せました。

解体作業中の写真です、次に基礎工事、木工事の順序で作業して行きます。

木工事では既存の建物が移築してあったので梁間の寸法など狂いが多く、又小屋部分の材料が無い(さす丸太と竹のみ)ので、 新材の高さの測りだしに苦労しました。 新材は小屋部分に米栂、内外部化粧、柱は杉材、土台は栗材を使用しました、屋根下地は合板12mmです、内部居間の床板には欧州赤松35mm特注加工品などの無垢材を多く使用してあります、洗面台と食器戸棚のカウンターなどには地松の板などを使い木目を生かした仕上げをしてあります。

建て方施工中です、曲がり物は檜材です。

←写真

内部造作中です古材の曲がりの面白さが良く出ていると思います。これから新材の塗装作業を行い略完成です。

外部完成

リビングと座敷

 

 
  木材資源には限りがあります、決して無尽蔵ではありません。
一軒の家を建てるには沢山の木を切ります。一度切ると60年~500年の時間がかかります、民家再生は木材のリサイクルと心のリサイクルだと思います、100年以上経った民家には先人たちの知恵や技術が残されています、幼い頃からの思い出を育んできた民家は日本の大切な歴史であり文化でもあります、文化財として剥製の姿で残すのでなく私たちの生活のなかで残すことが大切なことだと思います。今では古く暗い使いずらいという理由で簡単に取り壊されてきた家や蔵、同時に日々の暮らしの中でもっと大事なものまで捨て去られてきたような気がします、民家は風雪から人々の生命を守り永い歴史を生き抜いてきた日本の家、私たちはそんな民家に命をふきこみ、使い捨てでなく力強く健康で元気は家つくりを目指しています。