憂う

ひと月ほど前の話になるのですが、テレビで古民家の特集が放送されていました。

昨今の静かな古民家ブームにより、しばしばテレビで古民家が取り上げられているのを目にするのですが、毎回どうも違和感を感じてしまいます。

というのも、テレビで放送される古民家再生は「伝統的かつ高尚、非常に難解な技術を用いて行われている」という姿で行われているからです。

実際、プレカットや合板で家を建てたり再生する事に比べれば手間がかかるのは事実です。しかし、我々が行う「高尚な」技術は電気や機械が無い時代の大工さんが当たり前にしていた仕事であるという事もまた事実です。

何よりも憂いを覚えるのが、テレビで「こんなに大変な事をしているんです」と放送される事によって、古民家再生に対する敷居が必要以上に高くなってしまうのでは…という点です。

あんまりネガティブな事ばかり言っていてもしょうがないので、続きは次回にでも。

話は変わって、塩山にて行われている民家再生はほぼ完成に近づいています。とは言え、前回の写真から一気に完成の写真に飛んでしまうのも味気ないので、本日は解体中の写真をご覧頂ければと思います。

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確か、解体中にヤモリが柱から10匹程飛び出してきて驚いた記憶があります。冬眠中だったので(いかにブログの更新が遅れているか)庭にある煉瓦の中に引っ越してもらいました。

中島